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Windowsで「ファイル名が長すぎて削除できない」原因と解決策

アキラ
更新者:アキラ 2025/04/24
   

概要:

Windowsでファイル名が長すぎて削除できない原因と対処法を徹底解説。MAX_PATH制限の仕組みと、PowerShell・レジストリの設定変更まで具体策を紹介。

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「Windowsで誤ってテキスト名を長くしすぎてしまい、削除など操作できなくなってしまったので対処法を教えて頂きたいです。該当ファイルはテキストファイルです。 」

Yahoo!知恵袋より 一部を引用

このような事象は、特定のファイル形式やパソコンブランドに限らず、共有フォルダやクラウド同期サービスを利用しているユーザー、業務で深いフォルダ構造を使っている企業など、広範に発生しています。そこで、今回の記事では、ファイル名が長すぎて削除できない原因と誰でも実践できる対処法、トラブルを未然に防ぐ運用のベストプラクティスまで詳しくは解説します。

パス長の制限でファイル名が削除できない(MAX_PATH制限)

Windows OSでは、ファイルやフォルダの「パス(Path)」、つまり「C:\Users\YourName\Documents...」のような完全なファイル名の長さに制限があります。これは「MAX_PATH制限」と呼ばれ、最大260文字まで(正確には259文字 + NULL文字)までという仕様です。

この制限の由来は、Windows APIの初期仕様にあります。Microsoftの公式ドキュメントによる、CreateFileなどのWin32 APIは、260文字以上のパスを扱えないよう設計されています。ただし、Windows 10 バージョン1607以降、NTFSファイルシステムを使用している環境では、レジストリ設定やグループポリシーにより「長いパス(Long Path)」のサポートが可能です(この点については第 章で詳述)。

削除できない原因の具体例

パス長制限により削除ができない原因は複数あります。📖参考:Microsoft「Naming Files, Paths, and Namespaces」

  • 深いフォルダ階層構造:C:\Users\Username\Documents\Project\2024\Section\Subsection...\File.txt(例)
  • 特定の文字列:請求書_2024年4月_株式会社サンプル商事株式会社_再送用_最終版_v3_確認済み.xls(例)
  • ネットワークドライブやクラウドフォルダ(OneDrive、Dropboxなど):仮想ドライブ化されたフォルダは内部的に長い絶対パスを持つため、制限に引っかかりやすくなる
  • 予約語(CON、PRN、AUXなど)や特殊文字

解決策1. ファイルパスを短縮して削除する

基本的かつ有効な方法が、「ファイルパス全体を短くする」ことです。具体的には、以下のような手順で対処可能です。

▶ 対処手順(例)

ステップ1. 対象のフォルダやファイルを、C:\temp などの浅い場所に移動します。

ステップ2. ファイル名を短く変更します(例「資料202404最終版.xls」→「temp.xls」)

ステップ3. もう一度削除を試します。

また、コマンドラインを使用する場合、PowerShellやコマンドプロンプトで「NTファイル名形式(\?\ で始まるパス)」を指定することで、制限を回避可能です。

▶ PowerShell(例)

Remove-Item '\?\C:\フォルダ名...\ファイル名.txt' -Force

この「\?\」プリフィックスは、Windows APIに対してパス制限無視を指示する特殊な形式です。最大32,767文字まで扱える「NTファイルパス形式」で処理できます。

解決策2. 長いパスのサポートを有効にする(Windows 10/11)

上述のように、Windows 10 バージョン1607以降のNTFS環境では「長いパス(Long Path)」をサポート可能ですが、この設定がデフォルトで無効となっています。これを有効にすることで、ほとんどの操作でパス長制限を回避できます。以下の操作手順をご参照ください。

方法1. ローカルグループポリシーエディタを使用(Pro/Enterprise)

ステップ1. Win + Rキーを押し、実行ダイアログで「gpedit.msc」と入力して実行します。

ローカルグループプリシーエディタを実行する

ステップ2.「コンピューターの構成」>「管理用テンプレート」>「すべての設定」>「Win32の長いパスを有効にする」の順に移動します。

ステップ3. ダブルクリックで設定を開き、「有効」に変更して「適用」>「OK」をクリックします。

Win32の長いパスを有効にする

方法2. レジストリを手動で編集(Homeエディションなど

レジストリエディタ(regedit)を起動し、以下のキーを編集しましょう。

  • パス:HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem
  • キー名:LongPathsEnabled(DWORD)
  • 値:1(有効)

※ レジストリの操作は慎重に行ってください。不安な場合はバックアップを作成してから変更を行いましょう。

長いパス有効 レジストリ

解決策3. 専用ツールの活用

パス長制限やファイルロックの影響で削除できない場合は、専用ユーティリティの活用も有効です。

Long Path Tool 長いファイルパスの一覧表示と削除・移動が可能

EaseUS Partition Master ファイルを復旧不可能な状態まで削除

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ステップ1. EaseUS Partition Masterを起動し、「ディスククリーンアップ」をインストールします。

ディスククリーンアップ

ステップ2. EaseUS CleanGeniusが起動されます。「プライバシー」「ファイル完全削除」の順にクリックします。

ファイル完全削除

ステップ3. 削除したいファイル/フォルダーを追加し、「完全削除」をクリックすると、選択したアイテムがPCから完全に削除されます。

ファイルを完全削除

再発防止のためのベストプラクティス

再発を防ぐためには、以下の対策が効果的です:

  • 深すぎるフォルダ構造を避ける
  • ファイル名に日付・番号を使って簡潔に
  • 定期的にファイル整理を行う
  • 社内の運用ルールで「ファイル名は●●文字以内」とガイドラインを設ける

これらを実践することで、Windowsにおけるパス長の制限によるトラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ

Windowsでは、ファイルのパス(フォルダ階層+ファイル名)が260文字を超えると、削除などの操作ができなくなる「MAX_PATH制限」が存在します。本記事では、ファイルパスを短縮する方法や、PowerShellを用いた削除コマンド、Windows 10以降で可能な「長いパスのサポート設定」、専用ツールの活用方法について詳しく解説します。また、ファイル命名ルールやフォルダ構造の見直しなど、再発を防ぐベストプラクティスも紹介しています。

よくある質問(FAQ)

1. MAX_PATH制限とは何ですか?なぜ発生するのですか?

MAX_PATH制限は、Windows OSにおけるファイルパスの長さ上限(260文字)のことです。これは古いAPI設計に基づくもので、パスが長すぎると操作できなくなります。

2. 長いファイル名を削除するにはどうすればいいですか?

フォルダを浅い階層に移動し、ファイル名を短くした上で削除するか、PowerShellで「\?\」を付けたNTパスを指定して削除する方法があります。

3. 今後この問題を避けるために何に注意すればよいですか?

フォルダ階層は深くしすぎず、ファイル名は簡潔に(日付と番号などを使用)命名し、定期的な整理を行うことが重要です。企業ではガイドラインの設定も有効です。

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