概要:
MBRとGPTの確認方法を詳しく解説します。初心者でも安心、安全にパーティションスタイルをチェックできます。
パソコンのディスクを管理するうえで、「MBR」や「GPT」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これらは、ハードディスクやSSDの「パーティションスタイル」と呼ばれるもので、PCの起動方式やデータの管理方法に大きく関わっています。
MBR(マスターブートレコード)とGPT(GUIDパーティションテーブル)は、それぞれ異なる仕組みを持ち、使用可能なディスク容量やパーティションの制限、そして互換性などに違いがあります。そのため、自分のPCがどちらの形式を使っているかを確認することは、とても重要なステップです。
特に以下のような方には、パーティションスタイルの確認が必要不可欠です:
本記事では、確認する方法をわかりやすく解説します。慣れていない方でも安心してチェックできるように、Windows、macOSそれぞれの確認手順も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
Windowsでは、標準搭載されている「ディスクの管理」ツールを使って、ディスクがMBR形式かGPT形式かを簡単に確認することができます。以下の手順に従って操作してください。
手順1. キーボードの「Windowsキー」を押しながら「Rキー」を押して、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開きます。
手順2. ボックスに「diskmgmt.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
手順3. 「ディスクの管理」ウィンドウが開いたら、下部に表示されているディスク(ディスク0、ディスク1など)のラベル部分を右クリックします。表示されるメニューから「プロパティ」を選びます。
手順4.「ボリューム」タブをクリックすると、「パーティションのスタイル」という項目があります。ここに「GUID パーティション テーブル(GPT)」または「マスターブートレコード(MBR)」と表示されます。
この方法は、すでに接続されているディスクのパーティションスタイルを確認する際に最も簡単で視覚的にわかりやすいため、初心者にもおすすめです。
もう一つの方法として、Windows標準のコマンドラインツール「diskpart」を使って、ディスクがMBRかGPTかを確認することができます。やや操作はテキストベースになりますが、正確かつ迅速に確認可能な方法です。
以下の手順に従ってください:
手順1.キーボードの「Windowsキー」を押して「cmd」と入力します。
手順2.表示された「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選びます。
手順3.コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを順番に入力してEnterキーを押します:
diskpart
list disk
接続されているディスクの一覧が表示されます。ここで注目したいのが、「GPT」という列です。この列にアスタリスク(*)が付いていれば、そのディスクはGPT形式という意味です。アスタリスクがなければMBR形式です。
このコマンドライン操作は、GUI(画面操作)に慣れていない方には少し難しく感じるかもしれませんが、ディスク情報を詳細に確認できる便利な方法です。複数のディスクが接続されている場合などにも、正確に状態を把握できます。
Windowsには「PowerShell」という、高度な操作が可能なコマンドラインツールも用意されています。このPowerShellを使えば、接続されているすべてのディスクのパーティションスタイル(MBRまたはGPT)を簡単に確認することができます。
以下の手順に従って操作してみましょう。
手順1.Windowsのタスクバーにある検索ボックスに「PowerShell」と入力します。表示された「Windows PowerShell」を右クリックし、「管理者として実行」をクリックします。
手順2.PowerShellが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します:
Get-Disk
手順3.実行すると、システムに接続されているディスクの一覧が表示されます。その中の「PartitionStyle」という列に、「MBR」または「GPT」と表示されるため、一目で確認することができます。
1. Finderから「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」を開きます。
2. 左側のリストから確認したいディスクを選択します。表示される情報の中に「パーティションマップ」といった項目があり、そこに「GUIDパーティションマップ」(=GPT)や「マスターブートレコード」(=MBR)などと書かれています。
これにより、対象ディスクのパーティションスタイルを視覚的に確認可能です。
手順1.「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」から「ターミナル」を開きます。
手順2.ターミナルが起動したら「diskutil list」と入力し、Enterキーを押してください。
従来、WindowsシステムではMBR形式のディスクが主流でした。しかし、近年のPC環境やOSの進化に伴い、GPT形式のほうが多くのメリットを持つようになり、MBRからGPTへの変換が推奨されるケースが増えています。
このような変換作業には、無料のパーティション管理ソフト「EaseUS Partition Master Free」の利用がおすすめです。EaseUS Partition Master FreeはWindows向けのパーティション管理ツールです。直感的に操作でき、初心者の方でも簡単にMBRからGPTへの変換が行えます。しかも、データを失うリスクもほとんどないため、安心して作業を進めることができます。
MBRとGPTは、ハードディスクのパーティション構成を管理する方式であり、OSの互換性や起動方式(BIOS/UEFI)に大きく関係しています。MBRかGPTかを確認する方法は、Windows・Macそれぞれで複数の手段があります。Windowsでは「ディスクの管理」ツールや「コマンドプロンプト」、「PowerShell」を使って確認可能Macでは「ディスクユーティリティ」や「ターミナル」を使用することで確認できますまた、必要に応じてMBRからGPTへ、あるいはその逆の変換も可能ですが、データのバックアップを取るなど、慎重な対応が求められます。
自分の使用しているストレージのパーティションスタイルを正しく把握し、用途に合った形式を選ぶことで、トラブルを未然に防ぐことができます。この記事が、MBRとGPTの確認方法や違いについて理解を深める手助けとなれば幸いです。
1. 新しいSSDはMBRとGPT、どちらにすればいいですか?
新しいSSDを使用する場合は、基本的にGPT形式を選ぶのがおすすめです。GPTは最新の規格であり、容量の大きいディスクへの対応やパフォーマンスの面でも優れており、Windows 10や11などの最新OSとの相性も良好です。また、UEFIブートとの組み合わせにより、より高速で安定したシステム運用が可能になります。ただし、使用するPCがUEFIに対応していない場合はMBRを選ぶ必要がありますので、念のため事前にマザーボードの仕様を確認しましょう。
2. 古いPCでもGPTは使えますか?
古いパソコンでも、UEFIに対応していればGPTの使用は可能です。ただし、BIOSのみ(レガシーBIOS)の場合、GPTディスクからの起動には対応していないため注意が必要です。この場合、データ保存用のセカンダリーディスクとしてGPTを利用することはできますが、システム起動ディスクとして使うにはMBR形式である必要があります。PCの起動方式(UEFIかBIOSか)は、BIOS設定画面などから確認しておくと安心です。
3. UEFIとGPTの関係は?
UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)は、従来のBIOSに代わる新しい起動方式で、GPT形式のディスクと組み合わせて使用されるのが一般的です。UEFIモードでは、セキュアブートや高速起動など多くの利点があり、GPTディスクを使うことでこれらの機能を最大限に活かすことができます。逆にMBRは基本的にレガシーBIOSに対応しており、UEFIモードでは正常に起動しないことがあります。これから新しくPCを構成する、またはWindows 11をインストールする場合などは、「UEFI+GPT」の組み合わせがおすすめです。