Windows 11でBitLockerのパスワードを変更する方法

アキラ |カテゴリ:パーティション管理| 2025年05月19日に更新

概要:

Windows 11でBitLockerパスワードを変更する方法をわかりやすく解説。コントロールパネルやエクスプローラー、コマンド操作など複数の手順を紹介し、初心者でも安心して対応できます。回復キーの確認方法や注意点も網羅。

BitLockerとは?Windows 11における役割と重要性

BitLocker(ビットロッカー)は、Microsoftが提供するWindows標準のドライブ暗号化機能です。Windows 11のHomeやEnterpriseエディションにデフォルトで有効化されており、パソコン上のデータを丸ごと暗号化することで、不正アクセスや情報漏えいを防ぎます。特にノートPCの紛失や盗難時に、ドライブが暗号化されていれば、第三者がデータを読み取るのは極めて困難になります。これは、BitLockerがドライブを開くための「パスワード」と、万が一に備えた「回復キー(Recovery Key)」の2段階で保護しているためです。

パスワードは、ドライブへのアクセスを許可するための基本的な手段。一方、回復キーはパスワードを忘れた場合や、システム変更後にロックがかかった時に使用する「予備の鍵」です。48桁の数字列で構成され、BitLocker有効化時に自動生成されます。これらを適切に管理しておくことが、BitLockerを安全に運用する上で最も重要です。

🔎なぜBitLockerパスワードの変更が必要なのか

BitLockerでは、ドライブにアクセスする際にパスワードやPINを設定することでセキュリティを担保します。しかし、以下のような場合にはパスワードの変更が推奨されます。

 ・他人にパスワードが知られた可能性がある
 ・安全性の高いパスワードポリシーに更新したい
 ・定期的なセキュリティ対策の一環として

    Windows 11でBitLockerのパスワードを変更する方法

      BitLockerのパスワードを変更する方法は、ひとつではありません。Windows 11では、ユーザーのスキルや利用環境に応じて、GUI(画面操作)からコマンドライン操作まで、複数の手段が用意されています。ここでは、一般ユーザーにもわかりやすい方法から、管理者や上級者向けの手法まで順に紹介します。

      方法1. コントロールパネルでBitLockerのパスワードを変更する

      もっとも基本的で、初心者にもおすすめなのが「コントロールパネル」からの変更方法です。Windows標準の設定画面から操作でき、視覚的にもわかりやすいため、最初に試す方法として適しています。手順は以下のとおりです。

      ステップ1. スタートメニューで「コントロールパネル」と検索して開きます。

      ステップ2.「システムとセキュリティ」「BitLocker ドライブ暗号化」を選択します。

      ステップ3. 対象のドライブの右側に表示される「パスワードの変更」をクリックします。

      ステップ4. 現在のパスワード、新しいパスワードを入力し「変更」をクリックします。

      変更後は即時適用されます。BitLockerが有効なドライブが対象になりますので、該当するドライブに対して「BitLockerが有効」になっていることを事前に確認しておきましょう。パスワードを変更しても、回復キーは引き継がれます。ただし回復キーのバックアップは念のため最新化しておくと安心です(Microsoft公式より)。

      方法2. エクスプローラーでBitLockerパスワードを変更する

      実は、Windows Explorer(エクスプローラー)からもパスワードの変更が可能です。日頃からファイルを扱う画面でそのまま操作できるので、慣れている方には手軽な方法です。

      ステップ1. エクスプローラーで「PC」または「このPC」を開きます。

      ステップ2. BitLockerが有効になっているドライブを右クリックし、「BitLocker パスワードの変更」を選択します。

      ステップ3. 古いパスワードと新しいパスワードを入力して完了します。

      エクスプローラーから始める操作なので、面倒な設定画面に入ることなく、直感的に進められるのが利点です。

      方法3. コマンドプロンプトでBitLockerのパスワードを変更する

      少し上級者向けにはなりますが、コマンドプロンプトからの操作も可能です。視覚的な操作を介さず、直接Windowsのコア機能にアクセスするため、高度な制御が必要な場面やスクリプト化したい場合に有効です。以下の手順でコマンドを実行します。

      ステップ1. スタートボタンを右クリック→「ターミナル(管理者)」を選択します。

      ステップ2. 以下のコマンドを入力して、Enterキーを押します。

      manage-bde -changepassword D:   ※「D:」は対象のドライブ文字に置き換えてください。

      コマンド実行後、新しいパスワードの入力が2回求められます。操作ミスを防ぐためにも、事前にドライブの文字やBitLockerの状態を確認しておくことをおすすめします。

      よくあるトラブルとその解決法

      BitLockerのパスワード変更に際して、以下のようなトラブルが報告されています。

      トラブル1.「パスワードの変更」というオプションが表示されない

      • 原因:BitLockerがPINやスマートカードで構成されている場合、パスワードオプションが出ないことがあります。
      • 解決策:管理者権限でコマンドプロンプトを開き、「manage-bde」コマンドを使用して変更可能。

      トラブル2. BitLockerを無効化する項目が見つからない

      • 原因:Windows 11で「BitLocker ドライブ暗号化」のオプションが表示されないのは、グループポリシーの制限、TPMの問題、権限不足、またはWindowsのエディションによる機能差など、いくつかの要因が考えられます。特に企業管理下のPCや、Homeエディションでは表示されないことが多いため、環境に応じた確認が必要です。
      • 解決策:コマンドプロンプトやPowershellなど他の方法で変更可能。

      BitLocker運用に役立つディスク管理ソフト

      BitLockerでドライブを暗号化していると、パスワードや回復キーの管理、ロック/解除といった操作をすべてWindowsの標準機能から行う必要があります。しかし、状況によってはコマンドが必要だったり、ポリシーに制限されたりして、思うように操作できないケースも少なくありません。そんなときに便利なのが、EaseUS社が提供している無料ディスク管理ソフト「EaseUS Partition Master」です。

      通常はパーティションの分割や結合、フォーマットなどで活用されるソフトですが、近年新たに「BitLockerマネージャー」機能が追加されており、BitLockerの基本操作を視覚的に管理できるようになっています。現在、このBitLockerマネージャー機能は期間限定で無料提供されており、BitLockerを使っているユーザーであれば一度試してみる価値があります。

      BitLockerドライブのロック/解除

      通常、BitLockerで暗号化されたドライブは、PCの起動時や接続時に自動でロックがかかります。EaseUS Partition Masterでは、ソフト上から任意のドライブを手動でロック/解除することができます。たとえば、外付けドライブを一時的にロックしたいときや、別のユーザーに渡す前にロック状態にしておく、という運用が簡単に行えます。

      ステップ1. 「パーティションマネージャー」で暗号化されたパーティションを右クリックし、「BitLockerマネージャー」を選択します。

      ステップ2. 回復キーが分かれば「ロック解除」、分からなければ「BitLockerキーの検索」をクリックします。

      ステップ3.ローカルでの完全検索」にチェックを入れて、「検索」をクリックして開始します。

      ステップ4. 「BitLocker回復キーが見つかりました」と表示されると、「ロック解除」をクリックします。

      BitLocker回復キーの保存・取得

      BitLockerを設定した際に生成される回復キーは、Windows標準の画面からだと保存先が限定されていたり、再取得が面倒だったりします。EaseUS Partition Masterでは、回復キーのバックアップや表示をわかりやすく行えるため、「どこに保存したかわからなくなった」といった不安を減らすことができます。

      • 回復キーをテキストファイル形式で保存
      • 保存済みのキーを一覧表示で確認
      • 万が一の際にも参照しやすい場所にバックアップ可能

      ステップ1. サイドメニューの「ツールキット」から、「BitLockerパスワードの取得」を選択します。

      ステップ2. 回復キーがローカルで保存されている場合、「ローカルでの完全検索」にチェックを入れて「検索」ボタンをクリックします。

      ステップ3.「以下の場所に、一致するBitLocker回復キーが見つかりました。」と表示されます。リンクをクリックすると、回復キーが保存されているテキストファイルが開きます。

      これらの操作は、BitLocker初心者にとっても難しくなく、数クリックで完了します。

      GUIだからこその安心感

      「暗号化」や「回復キー」という言葉に身構えてしまう方にとって、画面上で操作が可視化されているのは大きな安心材料です。また、EaseUS Partition Masterは、メイン機能のディスク管理ソフトとしても高く評価されており、国内外で多数の利用実績があります。もちろん、BitLockerの操作に特化したソフトではないため、専門的な設定までする必要がない方にとっては「ちょうどいい機能だけがそろっている」と感じられるはずです。

      BitLockerを使っていると、どうしても「パスワードをどこで変更するんだっけ?」「回復キーって確認できたっけ?」といった迷いが生じがちです。そうした場面で、EaseUS Partition Masterのようなツールを手元に置いておくことで、トラブル時や設定変更の際にも落ち着いて対応できるようになります。今ならBitLockerマネージャー機能は無料で利用できるとのことなので、まずは試しにインストールして、どんな操作ができるのか実際に触れてみるのもよいでしょう。普段使いの中で「意外と便利だ」と感じるはずです。

      まとめ

      BitLockerは、Windows 11に標準搭載されたドライブ暗号化機能で、パスワードと回復キーによりデータの安全を確保します。万が一の紛失や盗難時でも、暗号化により情報漏えいを防止できます。パスワード変更は、コントロールパネル、エクスプローラー、コマンドプロンプトなど複数の方法が選べ、ユーザーのスキルに応じて使い分け可能です。また、EaseUS Partition Masterを使えば、BitLockerのロック解除や回復キーの管理が視覚的に行え、初心者にも扱いやすく便利です。

      よくある質問(FAQs)

      1. BitLockerのパスワードはどこで変更できますか?

      コントロールパネルやエクスプローラー、またはコマンドプロンプトなど複数の場所から変更可能です。自分に合った方法を選びましょう。

      2. BitLockerの回復キーを紛失したら、どうすればいいですか?

      回復キーがないと復号はできません。MicrosoftアカウントやUSBなどに事前にバックアップしておくことが重要です。EaseUS Partition Masterを使えばキーの確認・保存も簡単に行えます。

      3. EaseUS Partition MasterのBitLocker機能は有料ですか?

      現在、BitLockerマネージャー機能は期間限定で無料提供中です。無料版でもロック解除や回復キーの確認など基本操作が可能です。