大量のファイルを書き込むとディスクが故障になる|Win11 KB5063878/Win10 KB5063709更新

WuYanG |カテゴリ:データ復旧| 2025年08月19日に更新

概要:

マイクロソフトはこのほど、Windows 11 KB5063878(Win10ではKB5063709)更新プログラムをリリースしました。内部バージョン番号は26100.4946です。パッチの説明によりますと、この最新バージョンはオペレーティングシステムのセキュリティ問題を解決するためのものですが、どうやら問題が発生しているようで、大量のファイルを一度に書き込むとSSDの故障を引き起こす可能性があります。

Win11 KB5063878更新によるディスクエラーの表現

※Win10ではKB5063709と報告されています。

ノートブックチェックの報道によりますと、Windows 11の最新アップデートをインストールした後、『サイバーパンク2077』の更新を行う際、50GB以上のファイルを連続転送するとこの問題が発生するとのユーザー報告があります。長時間のデータ転送後、OSがSSDを認識できなくなり、PCを再起動するとSSDがアクセス不能な状態になるということです。その後他のユーザーが検証を行いましたが、すべてのSSDで同様の問題が発生するわけではないようです。

現在のところ、以下のSSDで比較的顕著な影響が確認されています:

  • Corsair Force MP600 - Phison E16コントローラ搭載
  • Phison E12コントローラ搭載SSD
  • SanDisk Extreme Pro M.2 NVMe SSD - Triton MP28コントローラ搭載
  • Fikwot FN955 - MAP1602 + WDS X3 9070コントローラ搭載
  • Kioxia Exceria Plus G4 1TB + Phison E31Tコントローラ搭載

現時点では、Phison製コントローラを搭載したSSDで問題が発生しやすい傾向があります。一部のSSDでは、問題発生後にアクセス不能になるものの、再起動で復旧するケースも報告されています。該当するモデルは以下の通りです:

  • WD Blue SN5000 2TB - Polaris 3コントローラ搭載
  • WD Red SA500 2TB SATA - Marvell 88SS1074コントローラ搭載
  • Crucial P3 Plus - Phison E21Tコントローラ搭載
  • Corsair MP510 960GB - Phison E12コントローラ搭載

SSDの使用率が60%を超えた状態で、DRAM搭載(キャッシュ有り)SSDの場合は50GB以上の連続データ書き込み、HMB(キャッシュ無し)SSDの場合はより少量のデータ書き込みを行うと、システムからSSDが認識されなくなる現象が発生し、再起動後に一時的に認識される場合もありますが、再度大容量の連続書き込みを行うと同様の障害が再発します。

さらに深刻なケースでは、パーティションがRAW状態で認識されたり、ディスクがロック状態となってフォーマット不可、データ回復不可、S.M.A.R.T情報の読み取り不可といった状態になり、WinPEやLinux環境でも操作不可(I/Oエラー発生)となり、物理的なハードウェア障害と判断される状態に至る場合があります

他のWindowsの問題と比べると、この問題はそれほど広範には発生していないようです。実際、ユーザーからの報告件数も多くありません。マイクロソフトとSSDメーカーがこのアップデートによる問題をまだ確認していないため、ユーザーには当面、50GBを超える連続データ転送を控えること、できればKB5063878の更新を避けることをおすすめします。

重要:Win11 KB5063878更新をアンインストールする

※Win10ではKB5063709をアンインストールしてください

まずはこの更新をアンインストールしてください!そして、更新を一時停止してください!使い続けると、データ紛失したり、ディスクが完全に破損したりする恐れがあります。

操作手順:

ステップ1.「WIN+I」を押して、「Windows Update」に移動します。「更新の履歴」をクリックします。

ステップ2.下にある「更新プログラムをアンインストールする」に移動します。

ステップ3.Win11 KB5063878更新を「アンインストール」して、パソコンを再起動します。

ステップ4.再起動した後、「Windows Update」で「更新の一時停止」を設定してください。マイクロソフトがこのバグを修復する前に、更新をしないでください。

Win11 KB5063878に遭遇する時の解決法

​​PCを再起動する

再起動により、一部のデバイスで問題が解決する可能性があります。

ディスクのドライブ文字を変更する

再起動が役に立たない場合、この方法を試してください。SSDのドライブ文字が欠落しているか、別のディスクとコンフリクトしていて、WindowsOSがそれを認識できないなどの原因でSSDが表示されない場合があります。この問題は、Windowsディスク管理でSSDに新しいドライブ文字を手動で割り当てることによって解決できます。

操作手順:

手順1.「WIN+X」を押して、「ディスクの管理」をクリックします。

手順2. SSDパーティションを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更...」を選択します。

手順3.「変更」ボタンをクリックして、リストからドライブ文字を選択します。「OK」をクリックして確認します。

ディスクを初期化する

エラーでSSDが認識されない場合は、「初期化されていない」状態である可能性があります。

古いSSDに「ディスク不明、初期化されていません」というエラーが表示された場合も、理由は同じです。これら2つの状況では、問題を解決するために、SSDを別の動作中のコンピューターに接続して、同じエラーが報告されるかどうかを確認できます。同じく報告されたら、SSDを初期化する必要があります。

操作手順:

手順1.「Win+X」を押して、「ディスクの管理」を開きます。 

手順2.初期化するSSDを見つけて右クリックし、「ディスクの初期化」をクリックします。

手順3. 「ディスクの初期化」ダイアログボックスで、初期化するディスクを選択します。マスターブートレコード(MBR)またはGUIDパーティションテーブル(GPT(薦め))のどちらのパーティションスタイルを使用するかを選択できます。

接続できないディスクからデータを復元する

万が一、PCがハードディスクを認識しない状態が続く場合、ディスクそのものが損傷している可能性があります。ただし、どうしても取り戻したい重要なデータが保存されている場合でもご安心ください。回復率99.7%のデータ復旧ソフトウェアEaseUS Data Recovery Wizardをご利用いただくことで、データ救出が可能です。早急な対応をおすすめします。

ステップ1.場所の選択

ソフトを実行してください。「紛失パーティション」を選択して「紛失データの検索」をクリックしてください。そうすると選んだディスクのスキャンを始めます。

ステップ2.スキャンとファイルの選択

スキャンが終わったら、画面の上部メニューで「フォルダ」あるいは「種類」をクリックしてください。そして、展開されたリストでファイルのフォルダまたは種類を選択してください。(復元したいファイルを素早く指定し、プレビューすることができます。)

ステップ3.復旧場所を選んでリカバリー

復元したいファイルを選択してから「復元」をクリックしてください。選択されたファイルの保存場所を指定して復元を終えます。(ファイルの上書きを避けるため、復元されたファイルを元場所と異なるディスクで保存しなければなりませんので注意してください。)

専門のパーティション管理で修復する

パーティション管理ソフトEaseUS Partition Master Freeは最近AIアシスタントを搭載して更新しました。ご使用のパーティション/ディスクがエラーに遭遇した時、アシスタントに問いかけてください。状況に応じて、適当なアドバイスをもらえたり、適当な処理プロセスを呼び起こしたりすることができます。相応の対処を実行して、ディスクを救えます!

まとめ

Windows 11のKB5063878更新後、特定のSSD(特にPhisonコントローラ搭載モデル)で50GB以上の連続データ転送時にディスク認識不能エラーが報告されている。問題は再起動で復旧する場合もあるが、根本解決には更新のアンインストールやドライブ文字変更・ディスク初期化などの対処が必要。マイクロソフトは未確認だが、大容量転送を避け、該当更新を一時削除することが推奨される。データ損失時は専門ソフトEaseUS Data Recovery Wizardでの復旧も可能。影響範囲は限定的だが、該当SSDユーザーは注意が必要。