概要:
WindowsのPCは空き領域が不足していて、「重い」「遅い」と感じている場合、大容量のファイルやアプリを削除して空き容量を増やすことはよくあります。その中には、数GBもの容量を占める「Pagefile.sys」が存在していることに気づいたことはありませんか。ではPagefile.sysとは何か、削除しても大丈夫なのか、今回の記事で詳しく説明します。
Pagefile.sysは、Windows系OSの仮想メモリに使用されるストレージ上のページングファイルであり、主記憶装置の容量が不足した際に、データやプログラムを実行するための一時的な作業スペースとして機能します。
主記憶装置の容量が不足すると、コンピュータの動作が不安定になり、使用中のアプリケーションが停止するなどの問題が発生し、全体的なパフォーマンスが低下する可能性があります。しかし、仮想メモリを活用することで、これらの問題を軽減することができます。さらに、仮想メモリを適切に設定することで、同時により多くのアプリケーションを実行することが可能となります。
ただし、ハードディスクは主記憶装置に比べてアクセス速度が遅いため、仮想メモリに過度に依存することはパフォーマンスの低下を招く恐れがあります。そのため、主記憶装置をできる限り活用し、仮想メモリはあくまで「応急処置」の一つと考えてください。したがって、現在使用しているコンピュータの主記憶装置の容量がアプリケーションの使用において十分である方や、メールチェックやウェブ閲覧などの基本的なタスクを行っている方は、仮想メモリを設定する必要はありません。
👍メリット
👎デメリット
Windowsのシステムファイルなので、一般的なファイルのように勝手に削除してしまうことはできません。ただ、これらのファイルを使用するWindowsの機能を無効にすると、同時にファイルも消えてなくなるので、間接的に削除することができるファイルであるとも言えます。これが該当する機能を使わない場合には、Cドライブの容量を無駄にしていることになります。
上記のように、WindowsのRAMがいっぱいになると、データの一部がpagefile.sysに転送されます。なので、pagefile.sysが肥大化する主な原因は、物理メモリの不足です。システムのメモリ使用量やクラッシュダンプの設定、インストールされている物理メモリの量によって、pagefile.sysのサイズは変動します。例えば、物理メモリが64GBの場合、ページファイルのサイズも64GBになる可能性があります。また、PCをシャットダウンすると、WindowsはRAMをクリアしますが、指示がない限り、pagefile.sysを空にしません。
続きまして、pagefile.sysの肥大化を解消する具体的な方法を紹介します。
一つ目の方法としては、pagefile.sysの最大サイズを手動的に設定し、占める容量をコントロールするということです。その手順は、以下の通りとなります。※ メーカーによっては画像が一部異なる場合があるので、あらかじめご了承ください。
ステップ1. 設定を開き、「システム」>「バージョン情報」>「関連リンク」 に、 「システムの詳細設定」をクリックしてください。
ステップ2.「システムのプロパティ」 画面で「詳細設定」 タブを選択し、「パフォーマンス」 の 「設定」 ボタンを押してください。
ステップ3. パフォーマンスオプションの画面が表示されます。「詳細設定」タブで「仮想メモリ」 項目にある「変更」ボタンをクリックします。
ステップ4. 画面最上部にある「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。仮想メモリのサイズを変更するドライブを選択し、「カスタムサイズ」 にチェックを入れます。
✨ デフォルトでは、Pagefile.sysはローカルドライブ(C:)のルートフォルダに保存されています。
ステップ5.「初期サイズ」 と 「最大サイズ」 に変更後の数値をそれぞれ入力し、OKボタンを押してください。「変更結果はコンピューターを再起動しなければ有効になりません」 が表示されるので、OKを押します。
🔻「ページングファイルなし」 を選択すると、仮想メモリは無効になります。
仮想メモリのカスタマイズサイズの推奨は、下記の通りです。
pagefile.sysは、Windowsのシステムファイルなので、一般的なファイルのように勝手に削除してしまうことはできません。ただ、これらのファイルを使用するWindowsの機能を無効にすると、同時にファイルも消えてなくなるので間接的に削除することができるファイルであるとも言えます。※ あくまでSSDの容量の少ない時に削除することをお勧めします。
「シャットダウン時にpagefile.sysをクリアするようにOSに指示する」というグループポリシーがあり、それを有効にすれば、Windows はシャットダウンするたびに、pagefile.sysが削除されます。その手順は、以下の通りです。
ステップ1. Win+Rを押して、実行ダイヤログで「gpedit.msc」と入力し、OKボタンをクリックします。
ステップ2. 左側のパネルから「コンピューターの構成>Windowsの設定>>セキュリティの設定>ローカルポリシー>セキュリティのオプション」の順に移動します。右側から「シャットダウン:仮想メモリのクレアする」を探してダブルクリックします。
ステップ3. ローカルセキュリティ設定のダイアログで、「有効」にチェックを入れたら、OKをクリックして変更を保存します。
これで、シャットダウン時にpagefile.sysは自動的にクリアし、機密データもすべて削除されます。Windowsは、起動時に新しいpagefile.sysで起動します。
Cドライブにはpagefile.sysなどの重要なファイルが保存されているため、これらを削除するのは避けた方が良いでしょう。代わりに、EaseUS Partition Masterの「空き領域を割り当てる」機能を使い、他のドライブから直接空き領域を割り当てることができます。
今回紹介するのは、強力かつ使いやすいディスク管理ソフト—EaseUS Partition Masterです。内蔵HDDといい、外付SSDといい、リサイズ・移動・結合などパーティションを自分の好みで設置したり、調整したりすることができます。有料版では、ディスクのクローンやデータ移行、ポータブルOSの作成など多様な機能が備えています。不良セクタを定期的にチェックし、破損したパーティションを修復することにより、パーティションを管理し、パソコンのパフォーマンスを向上させます。インターフェースはシンプルで分かりやすく、初心者でも直感的な操作ができます。ぜひ、以下のリンクボタンでダウンロードし、無料体験してみてください。
ステップ1.「1クリックで調整」をクリックしてCドライブを拡張します。
Cドライブの容量が不足したら、Cドライブの上にマウスを置くと、EaseUSパーティションマスターにディスク容量不足のアラートが表示されます。「ワンクリック調整」をクリックして拡張します。
ステップ2.「OK」をクリックして、Cドライブを自動的に拡張します。
「OK」をクリックすると、EaseUSパーティションマスターはCドライブにスペースを自動的に割り当てて、スペース不足の問題を解決します。
追加オプション:「手動で調整」をクリックして、Cドライブを手動で拡張することもできます。
手動調整に切り替えるときは、Cドライブを選択し、ドットを右にドラッグしてCドライブにスペースを追加します。「OK」をクリックして確定します。
ステップ3.Cドライブのディスク容量不足を解決することを確認します
上隅にある[~個のタスクを実行]ボタンをクリックし、「適用」をクリックして保留中のすべての操作を開始します。
Pagefile.sysは、Windowsの仮想メモリとして機能するページングファイルで、物理メモリが不足した際にデータやプログラムの一時的な作業領域として利用されます。物理メモリ不足を補い、複数のアプリケーションを同時に動作させるメリットがある一方、ストレージ上に作成されるためアクセス速度が遅く、過度に依存するとシステム全体のパフォーマンス低下を招く恐れがあります。肥大化の主な原因は物理メモリの不足であり、コントロールパネルでサイズを調整したり、グループポリシーでシャットダウン時に自動クリアする方法、またはディスク管理ソフトEaseUS Partition Matserで空き領域を割り当てる対策が有効です。